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2021.03.18 インタビュー

生産者インタビュー|いちご農家 田中さん-佐世保市

佐世保市内で、イチゴの栽培をされている田中哲也(たなかてつや)さんに、話を伺いました。

いちご農家 田中さん

―生産者や品種―

佐世保市では、40名程度の生産者がイチゴ栽培をしています。
最近では、新規就農でイチゴの栽培を始める若い方が少しずつ増えてきています。
栽培している「ゆめのか」という品種は、1粒1粒が大きく、甘さと程よい酸味のバランスが絶妙で、とても美味しいイチゴです。また、収量がたくさん獲れる優良品種でもあります。

いちご ゆめのか

―みつばち交配―

イチゴがきれいな大きな実をつけるためには大切な作業があります。それは花が咲いたら行う受粉作業です。確実に受粉ができていないと実ができなかったり、いびつな形のイチゴができたりします。
しかし、ハウスの中で栽培しているイチゴには、その自然による受粉交配は不可能です。
その受粉作業を人の代わりにより自然に近い形で行ってくれるのがミツバチです。ハウスの中に花から花へ蜜を吸うために飛び回ることで受粉交配を行ってくれます。
ミツバチは、きれいな三角のイチゴをつくるために必要不可欠なものであり、イチゴ農家にとってはとても大切なパートナーです。

いちごのみつばち交配

―こだわり―

イチゴの栽培にとって、二酸化炭素(CO2)とハウス内の温度が、非常に重要となります。
空気中のCO2濃度が低下した時には、ハウスの中でCO2発生装置を使って濃度を上げてコントロールしています。
また、ハウス内の温度が適温に保たれるために、温度センサーなどと連動して自動で換気をしたり、特に気温が低下する夜間は、暖房や地中に埋設しているパイプへお湯を通して、イチゴが喜ぶ環境づくりを日々考えています。

イチゴの栽培

―大変なこと・やりがい―

イチゴも生き物ですので、日々イチゴの状態を観察しながら、寒い中でも気温や湿度の調整をして、イチゴが好む環境を作れるように管理を徹底しています。

イチゴの栽培をする田中さん

大変なこともありますが、自分が育てたイチゴを食べて、「美味しかった!」と言われた時、やっていてよかったなと思います。美味しいものができた時や、人に食べてもらった時は、喜びとともに、特にやりがいを感じる時ですね。

パック詰めされたゆめのか

―今後の目標や夢―

生産者の高齢化や担い手不足などにより、生産者数は減少傾向にありますが、新規就農で若い世代の方もいちご部会に加入してきているので、これまでに先代が築き上げられてきた「技術」と若い世代の「活力」で、この部会や地域を盛り上げていきたいと考えています。

イチゴの栽培をする田中さん

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