生産者インタビュー|お茶農家 寶持さん-佐々町
有機栽培でお茶本来の旨味を伝えたい
佐々町でお茶を栽培している宝緑園の寶持雅祥(ほうもつ まさよし)さんにお話を伺いました。
高校卒業後、茶の本場静岡で6年間お茶の栽培を学んだ後、自分で実際お茶を作ってお客様に提供したいという想いから帰省し、作り始めてから16年になります。
現在は佐々では3軒の農家があり、40代から60代の方がお茶栽培を行っております。
―お茶の旬―
4月末から5月にかけて始まる一番茶が、旬な時期です。
―佐々のお茶の特徴―
標高200〜350メートルの寒暖の差が大きい土地で栽培を行っており、有機栽培と釜炒り茶が特徴です。
―作業の流れ―
4月末から5月にかけての一番茶、6月から7月にかけての二番茶の収穫があります。それ以降は深耕・肥培管理を行っており、次年の収穫に向けての土づくりを行っております。
―生産作業で大変なこと、やりがい―
有機栽培では、化学農薬・化学肥料といったものを投与せず自然の中で育んでいきますが、その中で病害虫が発生したり、収量が取れなかったりして苦労することはあります。一方でお客様が安全安心なものを飲んで頂きたいという思いと、お客様から飲んで美味しかったと言ってもらえる一言をやりがいとして日々頑張っております。
―おすすめの美味しい飲み方―
緑茶の場合は、お湯を冷ましてゆっくり1分程度抽出していただき、飲んでいただければお茶本来の旨味が出て、美味しく頂けると思います。高温でお茶を入れますと、どうしても苦味成分や渋み成分が先に抽出されますので、そういった味になってしまいます。
この地域のお茶は、他には少ない有機栽培の茶園と県内唯一の釜炒り茶があり、渋みがなく、さっぱりとした旨味が味わえます。
―今後の夢―
有機栽培は、後味があっさりとしておりまして、お客様からは飲み疲れしない、飲み飽きない、胸やけしないといったお声をもらっています。
全国には有機栽培のお茶や、甘いお茶を欲しいというお客様がいらっしゃると思いますので、そのような方々に少しでも多く、有機栽培のお茶を届けたいと思っています。