生産者インタビュー|長崎ハーブ鯖養殖家 浜田さんと金子さん-佐世保市
佐世保と松浦で養殖されているハーブ鯖
長崎ハーブ鯖は、全国でも佐世保、松浦地域だけで、養殖されているブランド鯖です。
佐世保市小佐々町でハーブ鯖を養殖している㈲リョウセイの浜田さんと(株)金政水産の金子さんに色々教えていただきました。
この他にも松浦市で、谷川水産(株)の谷川さんがハーブ鯖の養殖をされています。
ハーブ鯖の美味しい時期
ハーブ鯖は年中出荷できます。6月末から7月にかけて産卵期に入るため、産卵が終わった夏頃のハーブ鯖は脂が抜けていて、高齢の方や女性に好まれています。
また、冬場は海水温が下がり、脂がのっておいしくなります。この時期はしゃぶしゃぶにして食べるのもおすすめです。
そもそもハーブ鯖のハーブとは?
長崎ハーブ鯖の一番の特徴は、その名の通り、ハーブを餌に入れているところです。 西洋ハーブの、オレガノ・シナモン・ジンジャー・ナツメグの4種類を最適な配合で練り込んだ飼料を食べて育った養殖の鯖。ハーブを入れることにより、抗酸化作用がうまれ、青魚独特の臭みが取れます。
お刺身にして食べるとその違いがはっきりするそうで、「宴会が終わるまで、刺身の血合いのところが綺麗な赤いまま」とのこと。
生産の経緯
長崎ハーブ鯖の養殖は11年目。それまで鯖の養殖は肉質が悪いという評価があり、脂の臭みや肉質を改善するために、餌を色々試行錯誤してきました。そこでであったのが鹿児島の飼料会社のハーブを使った餌でした。
その後も出荷まで新鮮なまま届けられるようさらに餌も工夫し、生産量をあげることに成功しました。
生産現場についてのこだわり
北九十九島の入り江に養殖いけすを設置しており、複雑な地形により波が立ちにくく、島々から染み出したミネラルを多く含んだ海水で美味しく育ちます。
お客様が食べる直前まで鮮度を保ち美味しいハーブ鯖を食べて頂きたいため、活魚販売をしています。
新鮮なまま食卓へ
いけすで育てられた鯖は大きさをみながら水揚げされます。出荷時には沖合の本いけすから出荷いけすへ海中を移動させ、出荷いけすを港まで運びそこで仕分けます。
鯖は、「ぬめり」にコーティングされていますが剥がれると皮も薄いため痛みやすい魚です。
できるだけ接触回数を減らし元気なままお客様の元に届くように、網で触れるのは、出荷いけすから活魚トラックに移す際の「一度だけ」です。
大きなタンクに海水と一緒にいれ、それからクレーンでタンクをあげて海水と一緒にトラックに入れます。
長崎ハーブ鯖を入れたトラックは、佐世保市や松浦市を始め、福岡県まで行きます。いけすや水槽のある料理店で食べる直前まで元気に泳いでいます。また航空便で名古屋、沖縄、東京にも流通され人気を呼んでいます。