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2019.12.08 インタビュー

雪の下でうまみを蓄える世知原茶〜生産現場を訪ねて〜


世知原茶生産者三代目の前田さんにお話しを伺いました。

実際に山間にあるお茶畑にいくと、気温が平地よりもぐんと低く感じました。その寒い中で前田さんはお茶の木が無事に冬を越せるように土づくりを行っていました。
堆肥を入れて有機物を増やし、土に酸素を取り入れることで、来年春からまた根が成長しやすいような土壌環境を作っています。

また、萱や稲わらなどを土に敷いて保温しています。春にかけ、それらが分解され土に窒素成分が溶け込み、茶の木に栄養が取込まれます。

小さな芽がじっと春を待っています。

世知原茶は標高450メートルの寒暖差の大きい山間地域で栽培されており、その寒暖差が茶葉を肉厚にし、うまみや渋みを凝縮させます。
 鹿児島など温暖な地域は茶葉の生育が早く、年に4番茶、5番茶と摘みますが、世知原茶は冷涼な地域で栽培されているため、主に1番茶もしくは2番茶までしか摘みません。
 茶樹に十分な休眠期間を与えることで、休眠中に養分を蓄えて、翌年の一番茶に養分を凝縮し、上質な茶葉の生産しているのです。

世知原茶の特徴は玉緑茶(たまりょくちゃ)といわれる製造方法で作られています。通称「ぐり茶」ともいわれ、回転させながら熱風で茶葉を乾燥させるため、丸くグリっとした形状に仕上がったお茶になります。

渋みが少なく、まろやかな味わいが特徴です。蒸し製玉緑茶は全国の緑茶生産量の3%程度しか生産させていない希少なお茶です。

また、経営形態は「自園・自製・自販」を行っています。生産から販売まで生産者が行うことで、消費者の方に安全で美味しいお茶をお届けしたいというこだわりや自信をもって仕事をしています。

全国茶品評会において、平成3年と平成17年に農林水産大臣賞(日本一)、平成8年に産地賞(産地として日本一)を受賞するなど、高品質な世知原茶の銘柄確立に努めています。

また、通常のお茶の販売のみならず、他企業とコラボし、ビールとお茶(微粉末茶)を使用したビアカクテル「世知原茶ピルスナー」の推進を始め、お菓子や食品会社になどにも販売を行い、様々な角度で世知原茶の可能性を探求しています。
「より多くの人に世知原茶の良さを知ってもらい、最終的には急須で世知原茶を楽しんでもらえるようがんばっていきたい。」と語ってくれました。

前田製茶ホームページ:https://maeda-tea.com/

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